米政府公認の仮想通貨、ハウェイコイン 詐欺ICO対策に
【仮想通貨「HoweyCoins(ハウェイコイン)が話題だ」(公式サイトより)】
謎の仮想通貨、ハウェイコイン ビットフライヤーの加納氏が指摘、SECにも準拠?
詐欺の多い仮想通貨(暗号通貨)の業界対策のため、米国がユニークな動きを見せている。
米国ニューヨークでは5月10〜19日まで、仮想通貨のイベント「コンセンサス2018」を開催している。
ここで話題になっているのが仮想通貨「HoweyCoins(ハウェイコイン)」。
このコインは5月末をめどに仮想通貨技術を使った資金調達(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)を実施。
現在は15%の割引セール中でICO後の収益を保証、ボクシングチャンピオンなど有名人が支持しSEC(米国証券取引委員会)にも準拠しているという。
日本の大手仮想通貨取引所の加納裕三社長が5月17日にツイッターで「ハウェイコインは確認しておくべき」と発言して日本でも注目が高まった。
ハウェイコイン、SECが詐欺コインに引っかからないように作った偽サイト
【SECは有名人が推薦しているICOにも注意喚起している(公式サイトより)】
実はこの「ハウェイコイン」は米国のSECが公式に作った詐欺ICOの偽サイトだ。
魅力的な言葉につられてハウェイコインのトークンを買おうとすると、「あなたは詐欺にあった可能性があります! ハウェインコインは偽物です!」と注意するサイトに飛ぶ。
高いリターンや保証、有名人の支持、SEC準拠などの言葉が並ぶICOは危険な兆候だとSECは指摘する。
ありとあらゆる投資はリターンと同時にリスクを伴う。
有名人が商品を紹介しているのは合法であることの証明ではない。
また、SECは仮想通貨(暗号通貨)などデジタル資産について厳格な基準を変えるつもりはない。
実際にICOで3200万ドル(35億円)を集めた「Centra Tech」はボクシングの元世界チャンピオン、フロイド・メイウェザなどを広告塔に起用するも、その共同ファウンダーらは証券詐欺などで起訴された。
仮想通貨市場は2017年の熱狂のステージは終わり、2018年は簡単に儲けられない相場展開になっている。
日本でも一攫千金を誘ったICOが目立つようになっており、注意が必要だ。
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