ビットコイン、現物とFXの乖離率が30%に ビットフライヤーが対策導入へ

【2017年12月17日12時時点のビットフライヤーのビットコインの現物とFXの価格差(ビットフライヤーより)】

ビットコイン、現物とFXの乖離率は一時30% ビットフライヤーが対策導入で収束へ

ビットコイン市場がかつてない混乱を見せている。

仮想通貨取引所最大手のビットフライヤーで、ビットコインの現物とFXの価格の乖離率が2017年12月17日12時時点で30%と異常値を記録した。

12月17日12時時点のビットコインFXの価格が285万円に対して現物価格は219万円(乖離率は30.0%)だった。

FXでの価格は通常、対象とする資産の現物価格とリンクして動く。

現物取引と異なりFXはレバレッジを効かせての多額の取引、売りから入る手法も使えるため現物を先取りする形でFXの価格が動くことはありうる。

ただ、現物と30%の乖離率は異常であり、現物価格とFXの価格のどちらかが乱高下する可能性が高い。

取引所のビットフライヤーは12月17日12時、現物とFXの価格差を修正する施策の検討を発表した。

また、ビットフライヤーは12月27日、価格乖離が拡大する方向の約定から縮小方向の約定へ金額を徴収・付与すると公表した。




bitFlyerFXの価格が現物と乖離、現物上昇かFX価格が急落か

・FXの手数料、ビットフライヤーHPより
Lightning FX の現物決済に係る手数料
利用者より注文を受けた翌営業日の当社任意時点の Lightning FX 板の加重平均約定価格 x 建玉数量 x 20%で算出した日本円金額


「ビットフライヤーでFXと現物価格が3割も離れましたよ。こんなのありうるんですか」


「一般的なFXの理屈で言えばありえない。FXが参照としているのはあくまで現物の価格のはずだ。これまでもビットフライヤーでFXと現物価格が乖離したことはあったが、30%の乖離は初めてじゃないだろうか」


「現物を買ってFXで売れば大儲けできる状況ですか?」


「そんなに簡単ではない。現物を買ってもFXの市場で直接現物を売ることは不可能だ。FXは差金決済取引と言って、現物の授受を行なわずに売買の差額を決済する取引だ。ビットコイン現物のレートはあくまで参照するにすぎない」


「じゃあ、なんで現物とFX価格がこんなにずれるんですか」


「理論的に説明しようとするならば、ビットフライヤーのFXの手数料が関係していそうだ。FXを現物決済しようとした場合、ビットフライヤーが決める加重平均約定価格に20%の手数料金が発生する。いちおう、現物とFXの20%の乖離まではありえなくはない」
「ただ、ビットフライヤーのビットコインFXは現物とは別の取引になってしまっているのが12月17日の現状だろう。ビットコインとの価格の乖離差がどうであれ、取引が成立してしまえばそれがビットコインFXの価格になってしまう」


「ビットフライヤーもあまりの現物とFXの価格の乖離差を見て対応の検討を発表しましたね」


「このまま放置すれば、ビットフライヤーのビットフコインFXはビットコインとは関係ない別の指数になってしまうからね。ビットコインの現物価格でさえ理論的に見つけることは不可能に近いのに、さらに別の価格でビットコインFXの価格が動き続ければ取引参加者が減り続けてしまうかもしれない」


「対策って実際にはどうするんでしょうか」


「現物価格よりあまりに離れている場合の注文ができない、もしくは手数料を徴収して強制的に現物価格に収斂させることを検討しているね。この発表だけでもFXと現物の価格の乖離は30%から20%ほどに1時間ほどで収束しているように見える」


「今年にビットコインFXに全力してた人は何億も儲かってそうやから、感覚が変になってるんやないか」

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ビットフライヤー、調整から発表で乖離は17%に縮小 FX価格が急落

ビットフライヤー公式が12月17日12時にFXと現物価格の調整を発表、その後にFX価格が急落した。

12月17日14時時点でのFX価格は2時間前と比較して10%下落の255万円、一方で現物価格は1%下落の217万円と小幅な値動き。

FXと現物価格の乖離差は30%から17%に縮小した。

唐突で詳細の決まっていない発表によりFX価格が急落したとのビットフライヤーへの批判も広がっている。






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