米国が中国に「宣戦布告」ペンス副大統領の演説 現状の中国の政策が続く限り強硬策の方針

米国が中国に「宣戦布告」 ペンス副大統領の演説 現状の中国の政策が続く限り強硬策の方針

米国の中国に対する強硬姿勢が鮮明になった。

ペンス米副大統領は10月4日、シンクタンクのハドソン研究所で行った講演で中国共産党を激しく非難した。

ペンス副大統領は中国を「関税や為替操作、知的財産の窃盗など自由貿易に反する政策を続けている」と指摘、「公正な取引が行われない限り、関税はさらに倍になる」と口撃した。

その激しい内容は「実質的に宣戦布告だ」と見る向きが多い。

米国による中国への関税はトランプ大統領の思いつきではなく、国家戦略的な行動だとの裏付けにもなった。

要旨、ペンス副大統領の演説

・米国は2017年12月の「国家安全保障戦略」で中国に対して新しいアプローチを採用した

・中国の成功の大部分はアメリカの投資の結果だが、中国共産党は関税や為替操作、知的財産の窃盗など自由貿易に反する政策を続けている

・中国は国家戦略「中国製造2025」でロボット・バイオ・人工知能など先進的な産業の90%を支配しようとしている

・米国は中国製品に2500億ドルの関税を課したが、公正な取引が行われない限り、関税はそこから倍になる可能性がある

・中国によるアメリカの知的財産の盗難が終わるまで、中国への措置を続ける

・Googleは中国での検閲済検索アプリ「Dragonfly」の開発を直ちに終了すべき

・中国がアメリカに対して新たな敬意をもって行動してくれることを願う




要約、ペンス副大統領の演説

トランプ大統領は中国と習近平主席との関係を重要視してきた。

昨年の4月にトランプ大統領は別荘マー・ア・ラゴで習主席を歓待、昨年11月8日にトランプ大統領は北京で中国の指導者から歓迎された。

しかし、中国政府はその力をアメリカの政策や政治に影響力を行使、アメリカを妨害しようとしている。

そのためトランプ大統領は昨年12月に打ち出した「国家安全保障戦略」で中国に対して新しいアプローチを採用した。

過去17年間、中国のGDPは9倍に成長して世界で2番目に大きい経済国となった。

中国の成功の大部分はアメリカの投資の結果だ。

中国共産党は関税や為替操作、知的財産の窃盗など自由貿易と矛盾する政策の利用している。

昨年は米国の中国との貿易赤字は3750億ドル(42兆円)にも達した。

私たち米国は過去25年間で中国を再建したとも言える。

中国共産党は「中国製造2025」でロボット、バイオ、人工知能など先進的な産業の90%を支配しようとしている。

中国政府は人々への情報の流れを大幅に制限している。

宗教の面ではキリスト教徒、仏教徒、イスラム教徒を迫害している。

これまでの政権は中国の世界での戦略的利益を拡大を見過ごしてきた。

だが、それも終わりだ。

トランプ大統領は中国の先進的産業の製品に2500億ドルの関税を課した。

公正で相互的な取引が行われない限り、関税はそこから倍になる可能性もある。

我々の行動により、中国の株価は今年で25%下落した。

彼らには繁栄して欲しいと思うが、米国は自由で公平な貿易政策を求めている。




ここで、中国の行動を話したい。

中国はトランプ氏と異なるアメリカの大統領を望んでいる。

中国はアメリカの民主主義に干渉している、疑いの余地はない。

中国は米国の2018年の中間選挙、2020年の大統領選挙で影響を与えようと努力を始めた。

中国の高官はアメリカの大企業に「トランプ政権の方針に反対しろ。拒否するなら中国の事業免許を否定する」と脅した。

中国が米国に課した関税は、2018年の中間選挙において重要な役割を果たす産業と州を対象とした。

台湾・チベットに関して中国の政策から逸脱している米国企業を脅している。

このような中国の支配者へに対する私たちのメッセージはこうだ。

大統領は退くことはない。

トランプ政権はアメリカの利益・雇用・安全保障を守るために行動する。

軍事面では引き続きインド洋全域でアメリカの利益を主張する。

我々は北京が貿易の障壁を打破し、義務を履行し、経済を完全に開放することを要求する。

私たちは中国によるアメリカの知的財産の盗難が終わるまで、北京に対して措置を講じる。

我々は、二国間ベースでの新たな貿易取引を始めている。

韓国と改善した貿易協定に署名したように、日本との二国間の自由貿易協定の交渉をすぐに開始する。

ビジネスリーダーは知的財産権などについて中国市場を考え直すべきだ。

例えば、Googleは中国での検閲済検索アプリ「Dragonfly」の開発を直ちに終了すべきだ。

競争は必ずしも敵意を意味するわけではない。

トランプ大統領や我々は、北京と一緒に繁栄する関係を望んでいる。

北京はこのビジョンから遠ざかっているが、コースを変えることができる。

中国との関係が公平で相互主義的、そして権利の尊重が根ざすまで、我々は寛容にならないだろう。

北京が言葉ではなく、アメリカに対して新たな敬意をもって行動することを願っている。

・この記事の関連リンク

ペンス副大統領の演説:Remarks by Vice President Pence on the Administration’s Policy Toward China






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