【実況速報】コインチェック、3月8日16時の会見 ネム補償は来週に実施
【東京都渋谷区にあるコインチェックの本社が3階にある渋谷新南口ビル】
【実況速報】コインチェック、3月8日16時から記者会見 今後の対応を発表
コインチェックは3月8日、同日16時から記者会見を開くと発表した。
これまでの経緯と今後の対応について説明する。
出席者は和田晃一良代表取締役社長と大塚雄介取締役。
コインチェックは1月26日にハッキングを受けて仮想通貨「NEM(ネム)」約580億円分を流出した。
その後に当時のレートで1NEM=88円換算にして日本円で顧客に補償すると発表したものの、時期は明確にしていなかった。
ネムの補償については、来週をめどに実施するという。
目次
会見の要点
・ネムの補償は来週をめどに実施
・来週中をめどにサービスを順次、再開する
・フィッシングメールでコインチェック従業員の複数人がマルウェアに感染した
・金融庁の業務改善命令に従い扱うコインのリスクを洗い出し、どのコインを扱うかを検討する
・事件前に扱っていた全ての仮想通貨の取り扱いを再開するつもり
・顧客保護のためになるのならば大手の傘下に入ることも考える
・ネム以外の仮想通貨の売買機会を失った補償は考えていない
会見内容、和田代表と大塚取締役から説明
和田代表から最初の挨拶
「金融庁からの業務改善命令には真摯に対応する。お客様にご心配をかけたこと、きょうの報告が遅れたことを深く反省している」
大塚取締役から説明
・事案の原因
「外部の攻撃者が当社従業員の端末にマルウェアを仕込み感染させた。感染させたマルウェアで外部ネットワークからアクセスし、秘密鍵を奪ってネムを流出させた」
・事案の対策
「多重の防御でセキリティーを強化する。サイバー攻撃を受けても常に監視する体制を整えている。サーバーの再構築をした。全く新しいサーバーにした。金融セキリティーの強い会社と協力している」
「仮想通貨のセキリティー強化では、全てコールドウォレットで入出金ができるようにした。できたものからサービス再開を進めていく」
「システム管理の部署を新設、事業をしているものに対してセキリティーの教育、新しいアプリケーションでのリスクの洗い出しをする」
・経営管理体制
「ネムの補償は専門の電話対応をとる。ネムの補償については来週をめどに発表する」
会見内容、記者の質問
ーー経営陣の責任の取り方は(朝日新聞)
大塚氏「経営責任は我々で吟味して、経営の抜本的改革を吟味して報告する」
ーーネムの補償は来週から返金するのか(朝日新聞)
大塚氏「前回発表の方針の通り。日本円の形で反映する。細かい内容をホームページで報告する」
ーーマルウェアの感染はいつ、どうやってか(日経新聞)
大塚氏「メールで送られてきて感染した。詳しい状況は捜査の関係で言えない。いつ受信したかは分かり次第報告する」
ーーネムの補償が来週の実施というが、いつ反映するのか(時事通信)
和田氏「来週中にアカウントに反映することを予定している」
ーーコインチェック特有の何が問題だったのか(時事通信)
和田氏「他社のことはわからない。自社の内部管理体制の投資は行っていたが、人材の採用などがうまくいかなかった」
ーー顧客の仮想通貨やネムは返ってくるのか(テレビ朝日)
大塚氏「その通りです」
ーー辞任も視野に入っているのか(テレビ朝日)
和田氏「内容の詳細が確定次第、報告する」
ーー会社と顧客の資産の分別管理はできていたのか(日本テレビ)
大塚氏「別の口座として管理できていた。出金申請についてはすでに600億円ほど対応している」
ーーサービスの一部再開は、来週に仮想通貨引き出しが可能なのか(NHK)
大塚氏「順次準備が出来次第する。」
ーー 一斉に引き出しがあった場合どうするのか(NHK)
大塚氏「サービス継続はできると考えている」
ーーマルウェア感染は悪意をもったメールを送りつけるフィッシングメールか(朝日新聞)
大塚氏「そう認識している。コインチェックの複数の者に送られている。汎用的な内容ではなくコインチェック宛ての文章だった。感染規模は複数台だ。送られてきたメールを複数人が開いたイメージ。秘密鍵はネムのサーバーにあった」
ーー危険な状態であるならば業務を拡大しない選択肢はことはなかったのか(産経新聞)
大塚氏「価格全体が上がってお客様が増えて絞ろうにも絞れなかった。すでにお客様が資産を持っていたので業務を止められなかった」
ーーネムの価格は乱高下しているが、金額は確定なのか(週刊ダイヤモンド)
大塚氏「ネムの不正総金額はすでに発表しているレートで確定している」
ーー問題の背景で人材採用があるか、クリアできているのか(共同通信)
和田氏「経営の抜本的な改正と共にやっていく。詳細が固まり次第報告させていただく。安全性が確認できたのはシステムリスクについて。業務改善命令には経営管理体制の構築も求めれており、それらはこれから進めていく」
ーー金融庁の業務改善命令で扱うコインのリスクの洗い出しがあるが(コインポスト)
大塚氏「リスクの洗い出しをして、リスク観点を踏まえてどれを扱うかを検討している」
ーー人が集まらかなったことについて、お金を使っていたと言えるのか(読売新聞)
「内部管理の部門の人間などがたりなかった。取締役会でも採用活動を強化するという結論にも至っている。お金を使っていたという認識」
ーーネムの返還は460億円ということで良いのか(日本テレビ)
大塚氏「すでに発表した金額で変わらない。資産の分別管理はできていた」
ーー訴訟対応はどうするのか、サービス再開は今までの取り扱っていた仮想通貨全てなのか(日経新聞)
大塚氏「変動については、不正送金されたのが5億2630万ネムということで少し増えた。レートは88.549円で463億円になる。訴訟はお客様に向き合っていく。サービス再開は今の状況を再現するような形で努力していく。今の時点では当初扱っていた仮想通貨の売買を再開させたい」
ーーマネロン対策はどうなっている
大塚氏「顧客の確認をしており、現時点でネム保有者にマネロン対象者はいなかった」
ーー盗まれたネムは一つのアカウントで一つの鍵データ、御社の仮想通貨は取られていなかったのか(日経BP)
大塚氏「その通り。複数のコールドウォレットでリスク分散を視野に入れて対応していく」
ーーコールドウォレットは自社開発か、マルウェア感染の端末は社内の会社用端末か在宅勤務にも使えるものか(日経フィンンテック)
大塚氏「コールドウォレットの開発はセキリティー専門のアドバイスを受けながら社内で行っていく。マルウェアに感染したのは会社支給のパソコン。発覚に時間がなかったのは気づくシステムがなかった。登録に向けて仮想通貨交換事業者登録の要件を満たすべく努力している」
ーー業務資本提携の考え方、進捗状況は(東洋経済)
大塚氏「経営体制の抜本的な見直しは業務改善命令を受けて鋭意、検討していく。増資などはあくまで選択肢の一つ」
和田氏「顧客の保護を第一と考えており、それが最優先。(大手の傘下に入るのが)顧客のためになるならば考える」
ーー株主で監査役についての評価は(東洋経済)
大塚氏「我々がやってきたことに対して監査をしていただいた」
ーーネム以外の仮想通貨保有者が売買の機会を失っているが責任は(財界)
和田氏「価格の補填は利用規約上、負わないと考えている」
ーー年間の利益はどれくらいか
大塚氏「ビジネスモデルは2つ。取引量の8割は取引所形式は手数料をいただいていない。2割が販売所形式で我々が仕入れて売る。この販売所形式での売ったり買ったりの差額のスプレットが収益の源泉」
ーー取引が減って事業の継続性は厳しいのでは(ダイヤモンド)
大塚氏「客がいなくなれば事業継続は難しいので継続してもらうように努力する。財務状況については金融庁に報告して継続意思を伝えている」
ーーテレビCMやレバレッジ取引はどうする(朝日新聞)
大塚氏「内部管理体制、経営体制を整えた後で検討していく」
ーー財務状況を開示するつもりはないのか。業容拡大で問題はなかったのか(日経新聞)
和田氏「財務状況を開示する予定はない。ネムの補償に必要な資産は持っている。広告については仮想通貨の利用者を増やすことが業界の発展につながると思っていた。そのためテレビCMを増やしていた」
ーーネムで返すのが当然ではないのか、なぜ会社が判断したレートにするのか、税金がかかるとの話もある(日経ビジネス)
和田氏「複数の事務所と相談した結果、こうなった。ネムで返すことについては市場へのインパクトや実現性などを考えて日本円にした」
大塚氏「税務は国税庁と話してどうしていくかを相談している」
ーー取引高などは(金融財政事情)
大塚氏「取引高は当社すべてのコインで2017年7月が2868億円、8月が6512億円、9月が7619億円、10月が1兆283億円、11月が2兆5268億円、12月が3兆8537億円。累計で170万口座、本日時点のアカウントの数」
ーーセキリティーの教育は、メールを開いた従業員は
大塚氏「セキリティー教育は行ってきた。複数人がメールを開いてしまった。どこから来たのかは判明しているが捜査上で答えられない」
ーー価格下落で責任を負わないというが、御社の都合で取引を停止して指を加えて待っている状況だが
和田氏「利用規約上の根拠があるため別途、弁護士の方からお答えさせていただく」
ーー来週からのサービス再開は仮想通貨の売買を含むのか(NHK)
大塚氏「来週のリリースで詳しく説明する。ネムの取り扱いも再開に向けて準備を進めている。他の通貨と同じ扱い」
ーー保有していないネムを販売していたとの報道があるが
大塚氏「一部報道にあった持ってないネムを販売していたという事実はない」
ーー感染したメールは何時か、兆候はあったのか 補償のレートの理由は(ビジネスインサイダー)
大塚氏「時間が手元になにので後ほど説明する。そういう兆候は過去にはなかった。出金の額は600億ほど対応している。我々が加重平均して弁護士と話して妥当と考えている」
ーー仮想通貨を削ることは視野に入っているのか(コインポスト)
和田氏「通貨の取り扱いは現在13種類のリスクを検討していく。結論について決定している事項はない。コールドウォレットに関しては署名の際にオンラインにする必要はないようにしたい」