ビットコイン乱高下、3日間で35%減 その後6時間で45%増 ウクライナ取引所の価格が異常値
【ビットコインの12月22〜23日のチャート、コインチェックより】
ビットコイン急落、3日間で35%減 その後に6時間で45%増
ビットコインなど仮想通貨の価格が12月22日に急落した。
日本の代表的な仮想通貨取引所のコインチェックでは、1ビットコインあたりの価格は12月22日22時30分に137万円前後と3日前の同時点(19日、210万円)から35%下落した。
時価総額ベースでは35兆円から23兆円まで縮小して10兆円規模の価値がなくなる。
ビットコインキャッシュ、イーサリアムなどビットコイン以外のアルトコインも同様に急落した。
12月21日にウクライナと言われる仮想通貨取引所Liquiでのドル建てのビットコイン価格が1ビットコインで9000ドル台(100万円)まで急落する場面があった。
同時点での他の取引所では、1ビットコインの価格は1万6000ドル(180万円)前後で推移しており、Liquiでは他の取引所より40%超安い異常な価格下落があった。
12月22日にはビットコインを含めて仮想通貨市場の相場全体が急落した。
12月に仮想通貨市場に入ってきた新規の投資家の狼狽売りや損失確定売りが広がっている。
価格急落を受け、コインチェックなどのサイトにはアクセスが集中して一時的に接続しにくい状況にもなった。
その後、ビットコイン価格は急速に上昇。
12月23日の早朝5時40分ごろには1ビットコインあたり197万円まで急騰、6時間で45%の上昇を見せた。
イーサリアムやビットコインキャッシュなどアルトコインも同様に価格を回復した。
仮想通貨取引所Liqui、異常な下落
【仮想通貨取引所Liquiでのビットコインのドル建てチャート、12月21〜22日】
ウクライナと言われる仮想通貨取引所Liquiでビットコインの価格が他の取引所と比較して異常な安値をつけた。
日本や米国で1ビットコイン180万円前後で取引されている時点で、仮想通貨取引所Liquiでは一時的に100万円前後までビットコイン価格が急落した。
フィスコ・ビットコインニュースは12月22日の昼頃「ウクライナの仮想通貨情報サイトForkLogに対してウクライナ当局が家宅捜索、パソコンやイーサリアムなどの仮想通貨資産を押収したと報じられている」と伝えた。
容疑は第三者の支払ったビットコインを盗難したグループがビットコインをウクライナの法定通貨に両替する際に同サイトが関与したという。
ビットコイン市場では「ビットコインを盗難したグループが安値で急いで売却、価格下落を引き起こした」との噂が広がった。
一方、「大口の大量売却の仕掛け」と見る向きもある。
もっとも、仮想通貨取引所Liquiでは12月22日23時(日本時間)では1ビットコインあたりの価格は1万5000ドル(170万円)前後と米国での価格をやや上回る水準まで回復した。
日本では1ビットコインあたりの価格は12月22日22時30分ごろに130万円台まで下落したのちに30分で160万円前後まで回復、6時間で197万円台まで上昇した。