朝日新聞に加計学園の問題が飛び火 前社長の就職先「国際医療福祉大」の問題が再燃
【国際医療福祉大の公式サイトより】
朝日新聞に加計学園の問題が飛び火 前社長の就職先「国際医療福祉大」の問題が再燃
国家戦略特区の加計学園問題が、追及する側の朝日新聞にも飛び火した。
週刊朝日は5月14日、前文科事務次官の前川喜平氏の手記を公表。
これを受けて人事コンサルティングの城繁幸氏が5月16日、「癒着は官とメディアの間にこそ存在するのではないか」とヤフーに寄稿した。
城氏は2017年に医学部を開校した国際医療福祉大は加計学園と同じく国家戦略特区で応募していると指摘。
異なる部分として理事長や教授ポストに6人もの官僚が天下りしているほか、「朝日新聞社の前社長を含む複数の幹部も、教授ポストに再就職している」点をあげた。
仮に官僚と大手メディア幹部が同じ利権を共有して、ニュースを選別しているならば問題だという。
国際医療福祉大は2017年に朝日新聞の木村伊量前社長が理事に就任、大学にはマスコミ出身者が多く在籍することから「マスコミの天下り先」と批判されている。
さらに、週刊朝日は記事内で「国際医療福祉大」の名称を使わない不自然さを残した。
週刊朝日、大学名を書かない不自然さ「千葉県成田市の医学部新設」
「加計学園問題を追及している朝日新聞にブーメランの現象が起きていますね」
「国家戦略特区の医学部新設は加計学園だけの話じゃない。2013年に国際医療福祉大が千葉県成田市と共同で医学部新設を提案、2017年には開校にいたっている」
「こちらの医学部新設はずいぶんとスムーズに進んだんですね。でも、メディアには特に取り上げられていない気はします」
「そうだね。国際医療福祉大と言えば、従軍慰安婦問題を巡る一連の捏造問題で2014年に辞任した朝日新聞の木村伊量前社長が理事になって週刊誌にバッシングされた大学でもある」
「週刊朝日の記事をネットに配信した『AERA dot.』は国際医療福祉大について『国家戦略特区の前例に当たる千葉県成田市の医学部新設』と大学名を書いていません」
「真っ当な新聞社や雑誌社が記事中において公的な機関の名前を書かないなど、ありえない。インタビュー記事で取材対象者が会話中に言葉や数字を間違った場合、記事にするときに正確に直すのが普通の記者だ」
「前川さんが千葉県成田市の大学、ってぼかしても事実を確認しないと記事にできないですもんね。週刊朝日はグループの前社長が天下りしたと批判された『国際医療福祉大』の名前を出したくなかったんでしょうか」
「前川氏の独占インタビューが取れて記者は喜んだものの、インタビューの内容で自分のグループに問題が飛び火しそうで大学名を隠したのか、他に意図があるのかはわからないままだ」
「それにしても国際医療福祉大にはマスコミ関係者が多くいますね」
「この大学には医療・福祉の記者を育てる『医療福祉ジャーナリズム学』があるからね。どういう経緯で作られたのか、補助金・大学とメディアの関係など外部からはわからない」
「大学生からすれば、医療ジャーナリズムの授業がたまにあるのは面白そうですけどね」
「反ワクチンが広まってしまったせいで、ワクチンの重要さが軽視されるとか医療ジャーナリズムが重要なのは間違いないんやけどな」
・この記事の関連リンク
ヤフー:癒着は官とメディアの間にこそ存在するのではないか
AERA dot.:独占 前川喜平氏「首相の盟友に絡む話を柳瀬氏が耳に入れていないなど絶対に嘘」
成田市:国家戦略特区における医学部の新設について
国際医療福祉大:役員一覧
国際医療福祉大:医療福祉ジャーナリズム分野
デイリー新潮:慰安婦誤報で辞任の「朝日」前社長、大学に再就職 教える“歴史認識”