ソフトバンク、インドのネット通販の最大手を売却 半年で1500億円の利益か 孫会長が会見でうっかり漏らす
ソフトバンク、インドのネット通販の最大手を売却 半年で1500億円の利益か 孫会長が会見でうっかり漏らす
ソフトバンクの孫正義会長兼社長が記者会見でうっかり未公表事実を漏らしてしまった。
ソフトバンクは5月9日に2018年3月期の決算を発表、16時30分から記者会見を開いた。
孫正義会長はサウジアラビアと組んで創設した「10兆円ファンド」のソフトバンクビジョンファンドを「非常にうまく行っている」と説明。
既に投資していたインドのネット通販の最大手「フリップカート」について「アメリカのウォルマートに売却した。投資して半年で2.5ビリオン(約2750億円)が4ビリオン(4400億円)になった。」と話した。
単純計算で半年で資産価値が60%上昇、1500億円規模の売却益を手にしたと見られる。
ブルームバーグは5月7日、フリップカートが「自社の株式約75%を米ウォルマート率いるグループにおよそ150億ドル(約1兆6400億円)で売却する合意案を承認」したと報じた。
ソフトバンクもこの取引の流れに沿って、米ウォルマートにフリップカート株を売却したようだ。
ソフトバンクのビジョンファンドが持つ20%のフリップカート株はブルームバーグ報道を計算すると40億ドルになり、孫会長の発言とも合致する。
その後、記者との質疑応答の最中に事務方から孫会長あてにメモが届けられる。
孫会長はメモを読み上げ「さきほどのフリップカートのウォルマート売却は現時点では発表されていない、と。言っちゃいましたね」と苦笑いした。
フリップカートは米アマゾン・ドット・コムとの競争が激化しており、世界各地から資金を集めていた。
2017年にはソフトバンクのほか中国のインターネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)や米マイクロソフト、米ネット通販大手のイーベイからも出資を受けた。
孫会長の説明によると、ソフトバンクにとってフリップカート株を売却した1500億円前後の利益は2019年3月期の業績に入る。
・この記事の関連リンク
ブルームバーグ:フリップカート:取締役会がウォルマートへの株式売却を承認-関係者