小売決算まとめ、2016年3〜11月期 ファストリ、セブンなど

小売決算まとめ、2016年3〜11月期 セブンやファストリ、イオンなど

【ニュース】
2017年1月初旬に発表される日本の小売企業の決算をまとめる。

小売企業は2月期決算の企業が多いため、多くは2016年3〜11月期の決算を2017年1月初旬に発表する。

前年同期となる9〜11月期は暖冬で冬物商品が伸び悩んだため、全体的な基調としては増益傾向だろう。

トランプラリーで急激に為替相場が変動した期間でもあり、海外子会社のドルベースの資産・負債の円換算後の影響が大きく出そうだ。

目次・小売企業の2016年3〜11月期の決算一覧

2017年1月の主要な小売企業の決算日程と純利益
良品計画の決算
ユニー・ファミマの決算
ABCマートの決算
ローソンの決算
イオンの決算
吉野家HDの決算
ファストリの決算
セブン&アイの決算

2017年1月の主要な小売企業の決算日程、前年同期比の純利益

5日(木)
良品計画(7453):17%増の199億円

10日(火)
ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028):14%減の162億円(実質ベース)
ABCマート(2670):9%増の221億円

11日(水)
ローソン(2651):8%増の338億円
イオン(8267):172億円の赤字(前年同期は174億円の赤字)
吉野家HD(9861):9倍の16億円

12日(木)
セブン&アイホールディングス(3382)
ファーストリテイリング(9983)
JIN(3046)

良品計画の2016年3〜11月期の決算

【決算】
売上高:9%増の2470億円
営業利益:15%増の296億円
経常利益:12%増の291億円
純利益:17%増の199億円

〜2017年2月期の業績見通し〜
・変更なし
売上高:9%増の3365億円
純利益:12%増の243億円

【簡単な解説】
過去最高の利益の更新が続いた。
3〜11月期としては純利益が4期連続、営業利益と経常利益は5期連続で過去最高だった。
国内外で無印良品のブランド力が高まり好調。
前年同期と比較しての円高で国内での輸入製品の販売の利益率が向上した。
一方で、海外事業の営業利益は前年同期比5%減の105億円だった。

ユニーファミリーマートの2016年3〜11月期の決算

【決算】
売上高:5%減の5423億円
営業利益:4%減の422億円
経常利益:1%増の452億円
純利益:14%減の162億円

〜2017年2月期の業績見通し〜
・変更なし
売上高:9116億円
純利益:219億円

【簡単な解説】
コンビニの不振店舗の減損損失が響いて減益になった。
ユニファミマはユニーとファミマが2016年9月に経営統合して発足したため、会計上の2016年3~11月期決算は旧ファミリーマートの3~8月期と統合会社の9~11月期を合算の数字。
上記の実績数字は旧ファミリーマートと旧ユニーの3〜11月期の合算の数字。

ABCマートの2016年3〜11月期の連結決算

【決算】
売上高:1%増の1789億円
営業利益:2%減の320億円
経常利益:2%減の327億円
純利益:9%増の221億円

〜2017年2月期の業績見通し〜
・変更なし
売上高:2405億円
純利益:278億円

【簡単な解説】
広告宣伝費が増加して採算が悪化した。
円高により輸入して国内で販売する商品の利益率は向上した。
一方、円高で海外子会社の売り上げや利益の円換算額は縮小した。
前期にあった減損損失がなくなって純利益は伸びた。




ローソンの2016年3〜11月期の連結決算

【決算】
売上高:6%増の4619億円
営業利益:7%減の576億円
経常利益:6%減の569億円
純利益:8%増の338億円

〜2017年2月期の見通し〜
・変更なし
売上高:10%増の6420億円
純利益:13%増の355億円

【簡単な解説】
加盟店の弁当の廃棄損失の一部を本部が負担する費用が重荷となって営業減益だった。
前年同期の店舗の減損損失がなくなって純利益は増益だった。

イオンの2016年3〜11月期の連結決算

【決算】
売上高:1%増の6兆998億円
営業利益:6%増の853億円
経常利益:4%増の850億円
純利益:172億円の赤字(前年同期は174億円の赤字)

〜2017年2月期の見通し〜
・変更なし
売上高:3%増の8兆4000億円
純利益:66%増の100億円

【簡単な解説】
ドラッグストア事業が好調で経常増益だった。
不採算店舗の減損損失や熊本地震の損失で最終損益は大幅な赤字だった。

吉野家HDの2016年3〜11月期の連結決算

【決算】
売上高:1%増の1406億円
営業利益:41%増の12億円
経常利益:31%増の18億円
純利益:9倍の16億円

〜2017年2月期の見通し〜
・変更なし
売上高:4%増の1930億円
純利益:2倍の19億円

【簡単な解説】
米国産の牛肉の仕入れ価格が低下して採算が改善した。
旧本社を売却した特別利益14億円が寄与して純利益は大幅増だった。

ファーストリテイリングの2016年9〜11月期の決算

【決算】
売上高:2%増の5288億円
営業利益:17%増の885億円
税引前利益:34%増の1042億円
純利益:45%増の696億円

~2017年8月期の業績見通し~
・変更なし
売上高:4%増の1兆8500億円
純利益:2倍の1000億円

【簡単な解説】
中国や東南アジアでの海外ユニクロ事業の営業利益は前年同期比45%増の301億円と好調が続いた。
円安進行で2016年11月末時点の長期保有の外貨建資産の円換算額が増加して為替差益156億円を計上したのも寄与した。

セブン&アイの2016年3〜11月期の決算

【決算】
売上高:5%減の4兆2889億円
営業利益:5%増の2740億円
経常利益:7%増の2764億円
純利益:40%減の755億円

~2017年2月期の業績見通し~
・変更なし
売上高:5%減の5兆7700億円
純利益:50%減の800億円

【簡単な解説】
前年同期と比較しての円高、原油価格の下落で北米のガソリン販売価格が低迷して売り上げは落ち込んだ。
コンビニ事業や金融関連事業は好調で営業利益と経常利益は4期連続で過去最高だった。
スーパーと百貨店の店舗の減損損失、百貨店でのれんの減損損失を計上して純利益は大幅減だった。

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