ユーチューバーをマネジメントするUUUM(ウーム)が上場、新時代のIPO

ユーチューバーをマネジメントするUUUM(ウーム)が上場、新時代のIPO

ついにユーチューバーをマネジメントする会社が新規上場(IPO)する時代になった。

動画サイト「YouTube」で広告収入を稼ぐタレントの「YouTuber」をマネジメントするUUUM(ウーム)は7月27日、東京証券取引所から上場を承認された。

ウームに所属するのは「はじめしゃちょー」や「HIKAKIN(ヒカキン)」など若年層に大人気のユーチューバー。

昭和時代の子供たちがテレビを見て芸能人のファンになったように、ネット時代の子供たちはユーチューバーたちの動画に夢中だ。

ユーチューバーのマネジメント会社のウームの業績は急上昇、株主名簿に名を連ねるユーチューバーたちも話題になっている。

ウームはマザーズ市場に8月30日に上場する。

目次、ウーム上場

業績は急上昇
収入の5割はグーグル
株主が話題

YouTuberの運営会社ウーム、業績は急上昇

■ウームの設立から上場までの業績

ウームは2013年6月27日に設立した。

設立1年目の売上高は1億6471万円、最終損益は1870万円の赤字だった。

そこから売り上げが急成長、採算も大幅に改善して設立3年目には売上高が32億円で最終損益は1億8591万円の黒字まで成長した。

上場を控えた今期(9カ月間)の2016年6月〜2017年2月期の売上高は46億円、最終損益は3億218万円の黒字だ。

■業績のグラフ


「ウームってどんな会社なんですか?」


「ウームはユーチューバーのマネジメント、プロモーションやグッズ販売、動画コンテンツを作っている会社だ。はじめしゃちょーやヒカキンと言ったユーチューバーが所属しているね」


「これまでの世界で言ったら芸能事務所みたいなものかしら」


「芸能人が活躍する場所がテレビならばユーチューバーが活躍する場所はユーチューブだ。新しい時代向けの芸能事務所とも言えるね」


「芸能事務所なら福山雅治とかサザンオールスターズが所属するアミューズも上場しているやで」


「そうだね。ユーチューバーのマネジメント会社の上場は今のネット社会を見れば何も不思議はない。今の業績を見る限りは急成長を続けている」

グーグルからの広告収入が5割

■主な相手先の売上高

(有価証券届出書より)


「売り上げの半分ぐらいがグーグルです。グーグルが運営するユーチューブの広告収入って大きいんですね」


「テレビであれユーチューブであれ、多くの人が見る媒体に広告を載せたいというのが出稿主の気持ちだ。今はユーチューブに夢中になっている子供たちは多いからね」


「ユーチューブは最初に広告が流れますもんね。テレビCMより効果がある場合もあるのかしら」


「ネット業界、ユーチューブでの広告などまだまだ発展途上だ。これからテレビが持っていた広告市場をさらに奪っていくのか、頭打ちになるのかは誰もわからないね」


「ウームはグーグルの広告以外ではどこから収入を得ているんですか」


「企業の商品やサービスを紹介するタイアップ動画による広告収入だね。人気のユーチューバーが試した商品であれば、思わず買ってしまう子供たちも多いだろう」


「グーグルのアドセンス収入とか、会社が何割もらってユーチューバーが何割もらうんや?」


「有価証券届出書に記載のある専属プロデュース契約によると、アドセンス収益の8割がクリエーターで残額を会社が受け取っているようだね」




株主が話題、開發光氏や江田元氏


(有価証券届出書より)


「新興企業のIPOと言えば会社の株主が話題になりますよね」


「ウームの筆頭株主は社長の鎌田和樹氏で約40%の株を保有している。鎌田氏は光通信に入社してテレコムサービスに出向、ヒカキンとの出会いによりユーチューバー運営会社を立ち上げた」


「ユーチューバーたちは株主じゃないのかしら」


「株主名簿には開發光氏や開發聖也氏、江田元氏の名前がある。ただ、いずれもウーム株の1%も保有していない。ユーチューバーたちで作った会社というわけではないね」


「財務担当の取締役の渡辺崇CFOはゴールドマン・サックス証券にいた人やんけ」


「渡辺CFOは2005〜2014年に証券アナリストとして民生電機やインターネット業界を担当した大物だよ」


「ゴールドマン・サックスと三菱UFJモルガン・スタンレーのミクシィ株での戦いが懐かしいやな」




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