仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)運営のテックビューロ社、累積損失4億円 資本金の減少で節税対策か

【テックビューロ社が2月19日に官報に発表した資本金の減少】

仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)運営のテックビューロ社、累積損失4億円 資本金の減少で節税対策か

仮想通貨取引所の運営は簡単ではなさそうだ。

仮想通貨取引所「Zaif(ザイフ)」を運営するテックビューロ社は2月19日、官報で資本金12億8308万2000円減少させると発表した。

減少させた資本金は全て資本準備金に振り返る。

資本金から資本準備金への振り替えは純資産全体の変動はなく即時に大きな意味を表現するものではないものの、債権者にとっては不利な決定となる。

テックビューロ社は2017年3月末時点で累積損失が4億2130万円となっており、2014年6月16日の会社設立から利益は出ていない。




資本金の減少、資本準備金の振り替えとは


「仮想通貨取引所ザイフを運営するテックビューロが資本金の減少を発表しましたね。これって、どういう意味なんですか」


「資本金を資本準備金に振り返ること自体は、会計上の数字を入れ替えるだけだ。経営状態が突然に変わったわけではない」


「なんで会計上の数字の変更にすぎない資本金の減少と資本準備金の増加なんてするんでしょうか」


「一般的に考えれば理由は4つだ。①株主への配当原資を確保する、②欠損を補填するために使う、③会計監査の義務をなくす、④節税対策だね」


「テックビューロの場合はどれに該当しそうですか」


「①の株主への配当原資の確保は考えにくい。テックビューロは設立から利益が出ていない状態であり、仮想通貨取引所として儲けるのはこれからと見ているだろう。会社規模を小さくはしないだろう」


「じゃあ②の欠損の補填でしょうか」


「②と③と④の全ての意味がありそうだ。テックビューロ社の純資産の推移を見ると、2017年4月1日〜2018年2月1日までの間に19億2500万円の増資をしている。増資金額を一般的な資本金と資本準備金の二分の一と計算、今回の資本金の減少金額を加味すると資本金はちょうど1億円になる」


「資本金を1億円まで減らすとどんなメリットがあるんですか」


「資本金1億円以下の法人は『中小企業者』となり資本金1億円超の法人に比べて税務上様々な特例を受けられる。また、資本金が5億円未満ならば会計監査人の設置義務がなくなり監査法人に払う監査報酬をなくすことができる」


「じゃあ、今回のテックビューロの資本金の減少は節税対策みたいですね。大事件かと思ってビックリしましたよ」


「仮想通貨の業界は2017年の春から盛り上がった。テックビューロ社の2018年3月期の決算は、どれだけ利益が出ているかは大きな話題になるだろうね」


「仮想通貨取引所はみんなの大金を預かってるやろ。運営会社にはホームページでBSとPLの公表を金融庁が義務付けて欲しいやで」






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