仮想通貨、1時間で時価総額10兆円なくなる 情報サイトが韓国除外で
【日本時間1月8日深夜の時価総額全体のチャート、コインマーケットキャップより】
仮想通貨市場、1時間で時価総額10兆円なくなる 情報サイトのコインマーケットキャップが韓国除外で
仮想通貨市場で情報サイトのコインマーケットキャップ(coinmarketcap)を巡って大きな混乱が発生した。
日本時間1月8日の24時、コインマーケットキャップでのビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)など主要な仮想通貨の価格が急落した。
コインマーケットキャップでの仮想通貨全体の時価総額は、1月8日23時に7550億ドル(85兆円)だったのが1時間後の1月8日24時には6680億ドル(75兆円)と12%急落、1時間で10兆円の時価総額がなくなった計算だ。
コインマーケットキャップは世界中の仮想通貨の取引所の価格を集めてビットコインなどの平均価格を算出しており、仮想通貨の主要な情報サイトとして知られる。
コインマーケットキャップは日本時間1月8日の深夜、各仮想通貨の平均価格の計算において韓国の一部の取引所を除外したと発表した。
韓国では仮想通貨の価格が日本(円建て)や米国(ドル建て)よりも常に2〜4割程度高いことが多く「韓国プレミアム」が付いていると言われている。
コインマーケットキャップは韓国の取引所の価格を除外した理由について「ユーザーにとって最も妥当な平均価格を提供するため」と説明した。
サイトから韓国の仮想通貨取引所の価格が除外されるとユーザーは知らされておらず、結果的に仮想通貨の価格が急落したと思ったユーザーたちからの売りを誘ってしまった。
日本の仮想通貨市場では大手のコインチェックなどでもリップルの価格が300円から250円、ネムは190円から170円と瞬間的に急落する場面があった。
もっとも、日本円やドルベースでのビットコインなど仮想通貨の価格は1月9日の12時には前日夜の水準をほぼ回復した。
日本や米国との比較で仮想通貨の売買をする投資家も多いが、情報サイトの動向にも注意する必要があるようだ。