産経新聞、9億円の最終赤字に転落 2018年3月期 謎の減損13億円、営業利益は8%減
【産経新聞の2018年3月期の決算短信】
産経新聞、9億円の最終赤字に転落 2018年3月期 謎の減損13億円、営業利益は8%減
産経新聞は5月22日、自身の2018年3月期の決算を公表した。
売上高は前期比3%減の1191億円、営業利益は8%減の6億5000万円だった。
さらに減損損失13億円を計上したため、最終損益は9億円の赤字に転落した。
減損損失とは、収益を生み出さなくなった建物や土地の価値を引き下げる会計処理だ。
ダイアログニュースが産経新聞に確認したところ「公表している数字以外は答えられない」(広報部)と内容は謎のまま。
通常の営業活動の成果を表す営業利益は前期比8%減のため本業が苦しい状況は変わらない。
経営の体力を示す純資産は2018年3月末で178億円と経営危機と呼ぶほどではない。
産経の減損13億円 土地や建物の分析では異常なし
「産経新聞の直近1年間の決算が出てきましたね。営業利益8%減は他の新聞社と同じく苦戦ってとこかしら。最終損益は9億円の赤字になっていますね」
「経常利益ベースでは前期比7%増の7億円と黒字なものの、特別損失16億円で一気に最終赤字に転落した」
「減損損失が13億円もありますね。紙を刷る輪転機の価値がなくなったから特別損失にしたんでしょうか」
「内容は一切わからない。上場企業であれば、なんらかの説明をしてくれるものだが。産経新聞も上場企業のフジメディアHDのグループの一員ではあるんだけどね」
「過去のBS(貸借対照表)、PL(損益計算書)、CF(キャッシュフロー計算書)の3つを分析すれば、減損の大本になった資産が建物か土地かはわかるんじゃないです?」
「産経新聞の最近の財務諸表を比較しても、異常値は見て取れない。建物やリース資産は通常の減価償却による簿価の切り下げに見えるし、土地の金額も大きな変わりはない。CFで見ても特別に大きな資産の購入と売却があったように見えない。建物に投資する一方で古い建物を減損したのか、使えなくなったリース資産の価値を減額したのか辺りだろうけれど」
「どちらにしても、経営にとって良いことではないですよね」
「減損のせいで最終赤字になってしまっている。一般的に言って、経営陣はやりたくない形だね。一気に減損を出して翌期に大幅黒字にしようという風にも見えない」
「企業とか政治家とかには情報を要求するのに、自身は隠すんやなあ」
・この記事の関連リンク
産経新聞:平成30年3月期決算短信
〉減損のせいで最終赤字になってしまっている。一般的に言って、経営陣はやりたくない形だね。一気に減損を出して翌期に大幅黒字にしようという風にも見えない
どこの一般だろう?
経常が黒で特損建てただけだから、問題視することはないはずだが?
投資家だけの狭い世界の常識?