仮想通貨の税金で議論 藤巻議員「懲罰的な税制になっている」 国税庁は改正に否定的
仮想通貨(暗号通貨)の税金で議論 藤巻議員「懲罰的な税制になっている」 国税庁は改正に否定的
仮想通貨(暗号通貨)を巡る税制改正に向けての議論が続いている。
日本維新の会の藤巻健史参議院議員は6月14日、財政金融委員会で財務省主税局長に仮想通貨の税制を改正すべきだと主張。
藤巻氏は「仮想通貨はボラタイルで今年は大損している人も多い。最大55%の制度は国民にとって懲罰的な税制だ」と話した。
現行の仮想通貨の売買で手にした利益に対する税制は雑所得として総合課税に含まれるため、以下の3つの点が問題になる。
①他の所得と損益通算ができない
②損失の繰り越しができない
③最大55%の高税率(所得税+住民税)
星野次彦財務省主税局長はこの3つの論点に対してそれぞれ否定的な見解を示した。
・①について
「他の所得と損益通算ができると税負担を調整できてしまう」
・②について
「株式が損失の繰り越しをできるのは、貯蓄からの資産形成を促すため例外的に認めている」
「仮想通貨の購入を後押しするのがブロックチェーン発展にどこまで寄与するのか」
・③について
「税率は給与で最大55%なのに仮想通貨の売買が最大20%(分離課税)で国民の理解が得られるのか」
藤巻氏は「給料などゼロはあってもマイナス(=損)はない」と反論。
さらに「仮想通貨とブロックチェーンは表裏であり、税制で国の将来を潰してはいけない」と指摘して、来年の税制改正に向けて考えて欲しいと星野主税局長に伝えた。
2018年は仮想通貨の市場が急落、損失を抱えている投資家からは税制を改正して欲しいとの声は多い。