東京医大、8月7日の大学側の記者会見 ほぼ全文

東京医大、8月7日の大学側の記者会見 ほぼ全文

東京医科大学が入試で女性受験者らの点数を操作した問題で大学側8月7日夕方、調査委員会の内部調査の結果の公表を受けて記者会見した。

大学側は入学試験の不正操作は鈴木衞前学長らが行い、教授会は全く知らなかったと主張。

加点調整された合格者についてはそのまま在学させる方針。

不利を被った受験者については現状で東京地検に資料が押収されているため迅速な対応が難しいと述べた。

行岡哲男常務理事と宮沢啓介学長代理が記者会見に出席した。

目次

受験者への対応
女性の得点調整
浪人生の得点調整
その他の関与
文科省前局長の息子
過去の調査
医大の経営
医大の今後

受験者への対応

ーー過去の女子受験生と浪人生の対応を具体的に
「手元の資料が最終版か確認できていない、東京地検にほとんど押収されている。迅速に2次試験で不合格になった人、女子、浪人、特定して対応したいが時間がかかる」
「心の痛みを与えてしまった。誠心誠意対応、社会からのご批判を受けながら、対応させていただきたい。皆さまへの対応こそが信頼回復の第一歩と考えている」

ーー追加合格を認めるのか
「私はそう考えている。調査報告書をもらった段階、学内の議論が十分じゃないので吟味した上で対応を考える。現在の教授会では異論を唱える者はいないと思っている。ただ、文科省の意見もあるので協議しながら決定するプロセス」

ーー最大45点加算などの18人、属性について
「役人関係者ではない」

ーー1次試験パスしたのが誰か、名前もわからないのか
「1次試験を合格した人の氏名はわかると思う」

ーー誠心誠意は空虚じゃないか
「人の一生に関わる重大なこと。不利益な学生には申し訳ない、本当の気持ち。報告書の22ページ、18ページの表、東京医大に残っている資料で作成、これが最終版か認識に至ってない。ここを正確に評価しないと誤認してしまうと大変なことになる。本来救うべき人を救いきれなかったらまずいので」

ーー最も差別をする大学と思われている。東京地検に押収されているから対応できないのは誠心誠意が足りないのではないか?
「そうでしょうか。可能な限り、資料を回収しながらでないと個人を特定していくのは難しい」

ーー女性なら1次試験パスした希望者は全入するとか、そこまでしないと女性に嫌われていないと思わないか
「そういうような女性の気持ちは十分理解している。本当は他の大学よりうちは女性の比率が多かった。今回は急に下がってしまった。今回、明るみにでて、属性による点数補正を撤廃して、信頼していただける大学にしていきたいと強く思っている」

ーー平成30年度の試験の影響、いつごろ救済措置を、結論の予定は
「厳しい状況ですが、資料還付ができるのか、難しい問題かもしれないが可能な限り対応していく。現時点では時期を言うことができない」
「おっしゃしゃることはよくわかる。資料が全部戻ってきて不利益を被った方、合格すべき受験生、遅くなって意味があるのかというのは理解している。今回、報告書を頂いたばかりなので教授会含めた議論で最善方法を模索していくしかない」

ーー少なくとも、来年度の試験までに間に合わせるとか
「そのように頑張りたい」

ーー入学検定料が6万円、得点調整を知っていたら受けなかった人もいるのでは。返金は
「報告書もらったのが昨日。個人的な見解を述べることはできない、全学的な議論をして検討していきたい」

ーー予備校代をどうこうとは次元が違う。6万円を戻すか単純な議論だと思うのだが
「そうですね。わかりました」

ーー不利益を被ったと思う受験生などはどこに問い合わせをすればいいのか
「データ自体がないので検証が難しい、窓口に関してはコメントができない。先ほどの受験料の問題もあり、窓口は作らなければいけないと考えている」

ーー18人の加点、不適格な人が合格してしまった可能性がある。これについては
「慎重に対応する。報告書にある通り全般的な対応。本件において得点調整は大学が勝手にやったこと。学生が要請したわけではない、学生の地位剥奪はふさわしくないというのが教授会のスタンス」
「批判をうけるのは容易に想像されます。不正入試してあがってきた学生を擁護するのかと。ただ、本人が知らないのであれば、確認するのも難しいが、当大学の責任で入学許可証を発行してしまった以上、そういう対応をとっていきたいと考えている」




女性の得点調整

ーーなぜ女子の得点調整があったのか
「私は入試委員の一人だが、この3年間で係数、女性、浪人、不利な点数操作は全く認識していなかった。入試委員会でそのような議論は一度もない」
「東京医科大学では学内、病院内で多くの女性の医師の働き方改革、環境をととのえる活動が盛んに行われている。医師、学生、支援センター、センター長の大久保先生。男女共同参画、ダイバーシティー推進の活動を通して女性の医師が働きやすい環境、全体で推進している」
「よもや、入試委員会もこのような点数操作、女性に不利にしているとは全く認識していなかった。個人的な見解だが、8月3日、本件で報道がされた『必要悪』『3人に1人』など信じられない発言が大学関係者が言っているという報道あったが、現役職員から発せられたと思っていない」
「否定されてしまうかもしれないが現場の認識、こういう指示、臼井・鈴木と現役のスタッフの認識、大きくズレがあって、我々の知らないところで行われていた」

「私も驚愕した。驚くという言葉では表せないほど驚いた。なぜするんだと自分なりに考えてきた」
「女性、ジェンダー、一律に変えてしまってはいけないという現代社会の根本ルール、それが鈍磨してしまったのかなと。多様性を追求、ダイバーシティー推進委員会、なぜそれが必要なのか、なぜ推進しなければという問いかけが少なかったのかなと」
「現在、社会は変わっている、その社会に対応していかなければいかない。多様な対応の源泉が多様性、多様な対応が弱くなってしまう、社会貢献のチャンスを失ってしまう。その考えでやってきたつもり」
「私もダイバーシティー推進委員会の一人。組織の中に染み込んでいなかったのか、痛恨の極み」

ーー女性が年をとるとアクティビティーが下がるとあるが
「そのような意見は理解できない。一律に決めつけている人がいるとのことだが。私自身は救急医療を長くやってきた、その中で女性の医師とも働いてきた、そのような経験がない」

ーーではどういった経緯でこうなったのか?
「報告書ではこのような係数がかなり以前から性別と属性、得点調整とある。少なくとも平成18年度の入試以降、このような調整とあります。入試委員が認識していないところで、検証されずに継続されてきたのではないかと考えている」
「現場からの意見があったのではないかということだが女性の医師、システムサポートが足りないことはあると思う。ダイバーシティー推進、活躍していける場をよくしていこう、環境を作ることが大事だと思っている」

ーー知らなかった、驚いたと言っているが報告書は長年の悪しき伝統と言っているが
「否定はできないと思う。鈴木前学長が入試の担当だがこの4年、属性による点数調整を行っていた。入試委員は認識していなかったと思っている。鈴木前学長の認識の中では古い考えが抜け切れていないのかなと思います」
「たしかに外科系のスタッフは男子が多いと認識はしている、ただ、本学にかかわらず他の医療施設でも女性は眼科、皮膚科、産婦人科、麻酔科がは増えてきている」
「本学でも着実に効果は出てきている。男性しかいなかった外科系の分野、女性が少しづつでも増えてきている。外科医の資質、どうして女性が少ないかと考える。女性は男性に劣るのか?」
「私はそんな考えはもっていない、女性のすぐれたところ、日々認識している。外科医としての女性が男性と同等ならば、なぜ進まないのか。それは職場環境の問題、そういうったところを認識、そういう意識で進めていた」
「全く時代に逆行することが調査で明らかになってきた。女性医師、職場環境、制限されてしまう。現状、本当に気の毒で申し訳ない。入試の点数調整、行わない、クリーンなもの、目指していきたい。働きやすい環境、推進していくような大学、施設であってほしい」

ーー入学試験以外でも検証するとあるが、それ以外でも女性差別があったのか
「そうではない。女性の活躍を確保しようとやってきた。研究者に対しては女性に対して研究補助者を配置したり。ファミリーサポートシステム、さらにそれを強化するには現場のニーズをどうするか、より強化していきたいという意味」

ーー検証するのは差別があるから検証するのではないか
「ネガティブな情報を持っていてチェックするのではなく、よりよくするための検証をしていきたいと思っている。以前に学会で調べると、女子学生は外科系はダメなんですよね、という誤った知識を持っている人がいる。女性には救急もいる、そういう情報を発信していく。それも視野にはいっている。最初からダメなんだと思われるのは非常に残念。そういう情報発信、今までなかった」

ーー研修医の女性の比率が年度で極端に違うが
「問題ないと考えています。研修医の採用ルールがあって、点数がどうのこうのじゃなくて、アプライしてくる方、研修医はマッチングという制度がある。我々が決めるんじゃなくて全国レベルで決まっている、マッチングの結果」

ーー私は性生活に満足しているという質問、MMPIの形式の心理テストなのか
「バウムテスト、MMPIだと思う」

ーーMMPIにはLGBTなどを聞く質問もある。教員でも使って問題になった、適性試験の可否について
「貴重なご指摘ありがとう。私は認識していなかった、受け止めて検討したいと想います、ぜひ検討したい」

ーーMMPIを使っている理由は。医科大ぐらいしか使っていないのでは
「この件を深く検討していたことはない。以前から踏襲してきただけ。ご指摘うけたのでぜひ改善していきたいと思う」

ーー女子学生に対して結婚、妊娠についてどう思うかという質問があるのではないか。企業でやったらマタハラ、セクハラだ
「面接の諮問内容に関しては私も関係している。アドミッションポリシーを掲げている。大学受け入れ方針、文科省からこれに則って採用しなさいと指導されている。1から9項目あり他者と礼節を重んじながら積極的に関わることができる人などの項目がある」
「筆記試験は十分な基礎学力がある人、その評価をしているにすぎない。論文で他の適性を評価していきましょうと。その中で面接の設問項目で、そのようなことを聞くのはあり得ないと思っている。いつどこでの質問か認識していないが、結婚、宗教も含めて質問してはいけない」

ーー小論文では、いつ女性か男性がわかるのか?
「2次試験、集計した時点で男女の差がわかる、採点の時は受験番号も性別も一切わからない。面接はもちろんわかるが、2次試験での成績すべて集計した時点で性別がわかる」

ーー願書の時点で男女のチェックもいらないのでは
「そういう考えも確かにあると思います」




浪人生の得点調整

ーー浪人生が得点調整の対象、どんなバックグラウンドと推測するか
「平成26年度からと認識している。IRセンターでは入学時の成績から、卒業までの全ての成績を集計して教育改善につなげる。入学時の成績、現役、浪人、社会に出て勤務した後の受験生、男女の差、全て分析する」
「3浪ぐらいから留年率、放校率が高くなってくる。医学部医学科は入学試験も難しいが、入ってから厳しい進級査定がある。今年も13人、留任した。1学年が2年間しかいない。1年生が2回留年すると放校処分になる。厳しい進級査定で6年まで辿りつく」
「国の予算、私立といえども投入されている。ドロップアウトする学生を少なくしたい、そんな考えはあったのだろう、それで得点調整したのかなとは理解する」
「ただ、公平性をうたった入学試験において、得点調整をして一律、3浪、4浪で調整は絶対にあってはならない。この点も含めて、次年度の入試、文科省は入学試験していいとの許可も頂いていないが、全ての補正、属性での点数調整を撤廃して、公正な入学試験を行いたい、そういう気持ちでいる」

その他の関与

ーー会見者の行岡さん、宮澤さんがこれまでに関与していないと証明されたのか
「我々は関与していない。0.8という係数や浪人生の扱いは承知していない。ないことを証明するのは難しいが、そのような確認、真実というか話というか、本人が語るところでは関与はない」

ーー証拠物は捜査当局に押収されている。不正に関係ない証明ができないならば現在の仮の執行部は許されないのでは
「全くもって管理不行き届きが執行するのはいかがなものかという話かと思います。すぐに別の者を立てて業務は大変難しいかなと思います。そのようなご批判をうけつつ調査、改善策を進めていきたい。改革に向けてしかるべき時に信を問いたいと思います。ご批判は承知しております」

ーーOBが多くなったな、女性が少なくなったなと思わなかったのか
「今年は女性が少いと思った。女性比率は平成29年度に45%、平成30年度に19.2%と著しく低下している。おかしいと思った。去年から今年、数学の問題作成者の担当が変わった。難易度が大きく上がったのが一つかと思った。物理が比較的優しく、生物が難化した。女性の不利に働いたのかと当初、思っていた」
「ところが係数がでてきた。一律0.8かけて。そこで合点がいった。小論文の点数を平成29年度は60点だった。平成30年度は100点にした、結果的に女性格差が広がった、残念なことがあった」
「皆様が全く私たちを信頼してくれないならば、だがそんなつもりは全くなくて。アドミッションポリシーというのがあり筆記試験は1つの評価にしか過ぎない。試験が優れた学生が優れた医師になるわけではない。面接、小論文で評価して良い学生を取りたいと大学側としては努力してきた」
「入試委員から小論文の作成担当者にアドミッションポリシーに則った問題を頼み、非常によい論文があがってきた、これならば論文の比率あげていいだろうと、平成30年度から60点から100点にあげたのが真実。結果的に女性と男性の格差を広げてしまった」

ーー裏口入学や点数操作、全く聞いたことはなかったのか
「ございません。全く聞いていない」

ーー報告書は悪しき伝統と書いている。少なくとも平成18年度からと具体的な時期がある、噂レベルでも聞いたことはないのか
「調査報告書のアンケートの結果である子息が裏口入学との話について事実を発見していないとある。噂というか調査報告では確認できなかった。私は噂を聞いたこともない」

ーー臼井前理事長と行岡先生は仲が良かったと聞くが
「私は聞いていない。臼井が委員長のときの副委員長だり、業務上の話はしょっちゅうしていた。こういう話はしたことはない」

ーー我々は関与していないと言うが、その我々は具体的には誰が
「今回の得点調整についてこの二人はもちろん、昨日理事会をしたがだれも知らなかった」

ーー裏口入学、点数操作に誰も関わっていないのか
「調査報告書でどのようにしたのか、点数に関して事務の人が関係していたと書かれている。それがヒアリングの対象者か承知していないが、それ以外の人がだれが関与で、していないかは特定していない」

ーー臼井前理事長、鈴木前学長はお金のやり取りがあったと指摘されている。他にお金をもらったという人はご存じないか
「存じておりません」

ーー報告書には平成29年度以前、入試委員会で現役と浪人生について議論したと思われる資料が存在しているとある
「少なくとも鈴木学長時代、入試委員は点数加算を認識していない。報道があって学長職務代理の立場上、入試がどういう状況か調べ始めた」
「7月6日金曜日、午前中、学務課の職員からの資料で最初に加点の表を認識した。驚きました、本当に驚きました、今までそのような係数をかけて採点しているなどと入試委員は鈴木学長をのぞいて誰も思っていなかった」
「その資料のところに入試委員会資料と書いてあった。一度も見たことがない、私は理解に苦しんだ」
「今回の調査報告書はヒアリング、物的証拠をもとに極めて中立に作ってくれたと信じている。入試委員が見たことない資料がその中に上がっているのだと思う」
「物的証拠があるなかで入試委員会が否定してても、中井先生(調査委員会の弁護士)のそれはダメだという意思かと思う。報告書では入試委員会において議論された可能性なしとしない、という表現を使われたと伺っている」

ーー資料上では入試委員会で議論されたように見えるのでは。外から見ると認識があったのではないかと見えるのだが
「こういう資料がでてきてしまった困惑している。そういう点数調整が行われていると知ったら、大部分がすべきじゃないと意義を申し立てたと思う。こういうことを知りつつ、小論文を60点から100点にするバカな真似はしない」
「学務課の資料作成のなかでコンピューター上に残っていたのかなと思う。あるコメントでは鈴木前学長は学務課のスタッフに用意したときに入試委員会に出さないようにすべきだとの指示があった、見せるべきではない、そういう判断があったのだと認識している」

ーー報告書では入試委員はこの調整について知っているはずとのコメントもあるが
「入試委員会が認識する前に資料は回収されてしまったのではないか。水掛け論になってしまうので今後の調査をしていただいて、潔白を証明してもらうしかないのかなと。私自身は否定したいけれど、今はそれを言ってはいけないのかと思う」




佐野文科省前局長の息子

ーー文科省の佐野前局長の子息、どんな対応を
「本来は贈収賄の事件で発生した。どの対応でいいのかもだが、今回に関しては法的な問題が絡んでくる可能性がある。中井先生のご指摘の問題でもある」
「ただ、現時点ではほかの学生と同じように。悪いニュースばかりだったが、ほっとしたのは彼自身が十分、繰り上げ合格のなかに入っていた学力があった。かなりのバッシングを受けて、辛い思いをされていたのではないのではいか。彼に特別甘くするわけではないが、慎重に対応しなければならないのが現実」

ーー具体的な対応は
「大学としては他の不正入試であがってきた学生と同じ対応をしていくつもり。本人の意向はわからない。他にも非常に大きな加点で45点、平成29年。平成30年には49点、48点、極めて大きく信じられない」
「一番懸念しているのは今後のカリキュラム。ついていけるのかどうか、心配している。この方たちが、留年、ドロップアウトしていく可能性もある。ここを心配している」

ーー前局長の息子、現状は
「こういう状況で大学に出てこれない状況で学業に影響ない形で大学側として今後の進級、対応していく」
「具体的に話をすると7月、夏休み前の試験、受験しないと退学が決まってしまう。学内で協議して別室受験するのではと。それで別室受験させた。試験受けられないから留年決定は避けるようにした」

過去の調査

ーー文科省の指示では6年分の調査だ。内部調査委員会の報告書では少なくとも平成18年頃からとあるが
「いちおう、トレースできるのがまず6年をめど。今後、実態によって調査を延長していきたいと考えている。まずは6年間を視野」
「今回、不幸なこと、入試関連のデータが大学にあれば迅速に対応して後期からでも入学証明書を出して対応できるがほとんどの情報が押収されているなかでそれをやっていくのが困難を極めている」
「資料還付を申請するが、広範な資料、どうやって戻ってくるのかわからない。そんな困難な中でも最善を尽くして不利益こうむった、可能な限り迅速に対応、救済措置をしていきたい」

ーー不正入試で医師の道を諦めざるを得なかった、合格していたかもしれない人、別の大学を払った人の損害賠償は
「現時点で実態はわからないが、そういうことを含めて対応するのが誠心誠意」




医大の経営

ーー臼井前理事長の動機、同窓生をたくさん入れたい、寄付金を多く集めたい。新病棟が50億円で建設中だが寄付金集めが動機では
「調査報告書のレベルですが、そのご指摘を踏まえて、今後の調査に反映させたいと思っている」

ーー寄付金集めのための活動、事件の背景にあったのか、雰囲気は
「雰囲気で答えるべきかはどうかだが、イエスかノーなら私はそう感じていない。もっとも調査すべき項目だとは思う」

ーー20億円の私学助成金は、返納すべきじゃないのか
「文科省と相談していきたい」

ーー現時点で返納の考えはあるのか
「現時点で検討課題にしていきたい」

ーー裏口入学の寄付金は大学のためなのか、臼井理事長個人のためなのか
「大学のためにやったはあり得ない。寄付金集めるという文脈で大学のためになるとは思いません。

ーー経営サイドでも理解できないのか
「行うべきではない」

ーー見返りで大学に寄付金、個人的に謝礼、他にもあったのではないかと認定されたことについて
「非常に問題であると理解している。私の理解の範囲では臼井氏、鈴木氏がヒアリングで話したのだと思う。あってはならないこと」

ーー二人は私腹を肥やしていたのでは
「ご指摘の通りだと思います」

医大の今後について

ーーこれまで不正が取りざたされてきた。これから信じるだけの新しい部分、何をもって示せたと言えるのか
「どれだけ透明性というか開示していくかだと思う。調査報告書にもあるが次のキャビネットをプレスリリースして、方針を明示していく。社会に開かれた開示をどれだけしていけるか」
「それともう一つ、今まで改革してきた、身についていなかった、みにつけるにはどうすればいいのか。日々の組織をコツコツやっていくしかない。報告書には多くの膿みがあるとある。膿みを出す処置が必要、体質そのものを改善しなければならない。スタートラインにたった昨日、この事実から改革を進めていくのだと思います」

ーー過去10年の一般入試、不正の影響、徹底調査して国民に調査結果を公表すべきだと考えています。いつ公表してもらえるのか
「いつとは明言できないが信頼回復に必須だと認識している。できるだけ速やかにという返事しかできない。検証できるかも問題になる。内部調査委員会でも事実認定が難しいとさかんにあったと思う。いい加減な報告はできないが、速やかにやらしていただく」

ーー来年度入試はあるのか
「わかりません。6年さかのぼっての資料提出だが文科省には資料が押収されている中で難しいとは認識してもらっている。今回はその一部の報告。最善の努力、そのなかで文科省が次年度入試、許可いただけるか、その判断に従う」

ーー来年度入試されない可能性は十分にあるのか
「私からは文科省が今回の呆れるほどの報告、事案を見てどのように判断するか、お任せしたいと思う」

ーー報告書には外部理事を増やすべきだとの指摘がある
「視野に入れて進めていくべき、増やすべきだという議論で進んでいる」

報告書には臼井、鈴木の退職金を自主的に辞退するよう説得すべきとある
「説得したいと思う」



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